女子野球選手のセカンドキャリア~野球メーカーに勤める~

2024.12.26女子野球
女子野球選手のセカンドキャリア~野球メーカーに勤める~

女子野球選手の引退後はどんな人生が待っているのか。

指導者・仕事・結婚・子育て・現役復帰など…さまざまな元女子野球選手のセカンドキャリアに迫ります。

現役選手として野球に打ち込む女子選手や保護者の方々へ、なにか少しでも選択肢のヒントになれば幸いです。

セカンドキャリア紹介 第一弾

野球用品メーカーで働くという形で野球/女子野球に関わり続ける選択をした、著者:フィールドフォース 小林のセカンドキャリアをご紹介します。

2024年12月26日更新

 目次
プロフィール
野球に関わる仕事をするということ
野球用品メーカーでの仕事
子ども達に伝えたいこと

 

プロフィール

小林 夏希

株式会社フィールドフォース
企画開発課所属

主な業務内容:野球用品開発、商品の仕入れ管理、オーダー商品の発注管理、女子野球関連の大会協賛やイベント実施や情報発信 等

球歴:花咲徳栄女子野球部・南九州短期大学女子野球部・ハマンジ(クラブチーム)・2004~2006年女子野球日本代表選手として世界大会&W杯出場

 

野球に関わる仕事をするということ

埼玉県にて続けていた現役選手を引退し、地元:東京に戻るタイミングで転職先を探していました。

中学生の頃から『将来はグラブ職人になりたい!』と漠然と思っていたので、転職先の検索も「スポーツ 野球 グローブ」などと検索をしてところ、ちょうど求人募集をしていた(正確にはすでに採用が決まり募集終了予定だったw)フィールドフォースとご縁があり入社となりました。

グラブ職人ではないですがグラブに関わる仕事も

現役生活と並行して、正社員として野球スクールのインストラクターの仕事もしていたため、野球用品メーカーでありながら野球スクールも運営するフィールドフォースへ入社したことで、少なからず前職の経験を活かすこともできました。

野球に関わる仕事=チームや部活の指導者・スクールのコーチ が一般的という印象があるのではないでしょうか?

私自身は女子野球部やチームの指導者になりたいという気持ちはゼロに等しく、指導者募集などの話が挙がってもその道へ進むということは考えませんでした。

野球に関わる仕事=指導者だけではない ということを多くの子ども達に伝えていきたいと思っています。

野球用品メーカー、大会やイベントの企画、チーム運営、人材育成やサポートなどなど…野球に関わる仕事はいくらでも探せますし、自ら始めることだってできるのです。

女子野球教室などではコーチングすることも

 

野球用品メーカーでの仕事

フィールドフォースに入社し、最初は一通りの業務に携わらせていただきました。

物流事務、営業(すぐに担当を外れましたw)、ボールパーク運営、小学生のスクールコーチ、学習塾講師(こちらもすぐに担当を外れましたw)、マシン修理、大会やイベント訪問等々…

社員それぞれが1つの専門職のみではなく「多岐にわたって業務を行えるように」という社の方針もあり、ボールパーク運営などにも一部携わりながら、現在の所属は ≪営業企画部 企画開発課≫ となります。

大手メーカーでは入社数年の "ペーペー" が、会社の根幹となる商品開発業務を任せてもらえるということはないかと思います。

グラブ職人になりたかっただけではなく、もともとモノづくりが好きだった私にとって、(内緒ですが正直なところ)営業や事務ではなく、企画開発課の所属で本当に良かったと日々やりがいをもって仕事をすることができています。

長年続けてきた野球に関する商品をワクワクしながら考えて、形になったサンプルを楽しみながらテストして、野球少年/少女のために世に送り出す・・・そしてそれが仕事として収入になる・・・こんなに贅沢なことはありません。

グラブ職人にはなれませんでしたが、グラブの開発に携わることもできています。

女子野球選手に適したグラブ・ミットの開発にも着手し始めました。

世にある一般的なグラブでもいいけど「もう少し女子選手が扱いやすければいいのに」という声にお応えできるように、グラブ工房長と一緒に日々頭をひねっているところです。

 

子ども達に伝えたいこと

協賛大会へ訪問する際に来賓挨拶としてお話しする時間をいただけることがあります。

僭越ながら、その際に小中学生へはよく下記のようなお話させていただきます。

(協賛企業の来賓挨拶として本来は会社の商品を宣伝すべきでしょうが、もう何年も自社商品の話は一切していないことは会社には内緒です…)

 

女子プロ野球選手・日本代表選手・一流のトップ選手を目指すということも、もちろん素晴らしいことです。

でも、自分はそこまではいけないけど野球は好きだな…そう思っている選手がいたら、私のように野球に関わる仕事をすることもできます。

子ども達には選択肢の一つとして、こんな道もあるよということを伝え続けていくつもりです。

そして、お堅い大人のスポンサーさんではなく、距離感の近い身近な元女子野球選手からの言葉として受け取ってもらえるよう、親しみやすい存在で居続けたいと思っています。

 

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