2024注目戦士

全国デビュー済の双璧”投打二刀流”。向かうは5年ぶり日本一

全国デビュー済の双璧”投打二刀流”。向かう...

2024.02.06

【2024注目の逸材❺】 まつなが・まお 松永眞生 ※プレー動画➡こちら 【所属】多賀少年野球クラブ/滋賀 【学年】6年 【ポジション】投手兼遊撃手兼中堅手 【主な打順】二番、三番 【投打】右投右打 【身長体重】145㎝47㎏ 【好きなプロ野球選手】柳田悠岐(ソフトバンク) ※2024年2月4日現在   【2024注目の逸材❻】 なかい・こうし 中居昂士 ※プレー動画➡こちら 【所属】多賀少年野球クラブ/滋賀 【学年】6年 【ポジション】投手兼三塁手 【主な打順】三番、四番 【投打】右投左打 【身長体重】150㎝49㎏ 【好きなプロ野球選手】則本昂大(楽天) ※2024年2月4日現在  まずは夏の全国大会、年末はNPB12球団ジュニアトーナメントで活躍する。そして数年から10年先には、国内最高峰の舞台、プロ野球へ。...

愛知の強豪をけん引。努力とハイポテンシャルの二刀流

愛知の強豪をけん引。努力とハイポテンシャル...

2024.01.29

【2024注目の逸材】 たかだ・しょうま 高田翔真 ※プレー動画➡こちら 【所属】愛知・木津ブライト(こっつ) 【学年】新6年(現5年) 【ポジション】投手兼捕手 【主な打順】三番 【投打】右投右打 【身長体重】147㎝45㎏ 【好きなプロ野球選手】村上頌樹(阪神) ※2024年1月28日現在  東京、神奈川に次ぐ日本3番目の大激戦区。510チーム(JSBB登録)が活動する愛知を勝ち抜くのは、並大抵のことではない。木津(こっつ)ブライトは2009年、全日本学童マクドナルド・トーナメントに初出場して2回戦まで進出。2013年と16年は全国スポーツ少年団交流大会に出場し、16年は8強入りしている。 「今年は十分に上を狙えるチーム。良い状態、良い位置にいると思います」と玉置幸哉監督。昨秋の新人戦は愛知ベスト8で、8年ぶり4回目の夏の全国出場へと選手たちの士気も高まっているという。  その指揮官から「投げても打ってもポテンシャルが高い。エース候補です」と高く評価されているのが、右腕の高田翔真だ。 全国舞台を知る玉置監督から下半身主導と体重移動のアドバイスも受け、安定したフォームと球威を手に入れている 「全国制覇が目標です。そのためには、みんなでエラーやミスを減らして声を出していくことだと思います」  快活に語る高田は体はまだ並のサイズでも、動きに柔軟性とバネが感じられる。力みなくきれいに一本足で立ってから、グラブハンドを本塁方向へ突き出しながら踏み出していく投球フォームは、「憧れ」と語る村上頌樹(阪神)を思わせる。同投手は昨季のプロ野球セ・リーグの新人王&MVPだ。  スローボールも巧みに使って、アウトを重ねる投球が身上。しっかりと指に掛かって投じられた速球は、輝かしい未来を指すかのように真っすぐに伸びていく。 「ピッチャーではフォアボールをなくして、無失点で次につなぐのが自分の役目だと思っています」(高田)  サッカーから転じて毎日練習  制球力も決して低くないのだが、本人も指揮官もさらなる精度を課題として挙げている。「気持ちが強過ぎて、空回りするところがあるのかな。抑えてやろう! として逆にコントロールを乱すとか。本人もわかっていると思いますけど」(玉置監督) 胸を張って右腕が真上から振り下ろされる。身長とともに球速もぐんぐん上がりそうだ  気負いは打席でも生じることがあるのかもしれない。取材日(動画も撮影)の試合では、なかなか快音が聞かれず。タイミングが合わず、早い段階から力みも見て取れたが、前日の大殊勲打が影響していたのかもしれない。  地元の交流大会で、右打席から逆転サヨナラ3ラン。それもライトオーバーだった。「逆転サヨナラ打は初です。ホームランはレフト方向が多いんですけど、あのときは(走者)二、三塁のチャンスだったので、確実に逆方向を狙ったのが良かった。野球はそういういろんなドラマがあったり、盛り上がるのが好きです」 「打席では次につなぐことを考えています」。本塁打は通算で10本前後。5割近い打率はチームトップだ...

父子鷹で夏の全国へ。秋の東京準V、躍動する三刀流

父子鷹で夏の全国へ。秋の東京準V、躍動する三刀流

2024.01.15

【2024注目の逸材】 てらむら・りく 寺村 陸 ※プレー動画は➡こちら 【所属】東京・旗の台クラブ 【学年】新6年(現5年) 【ポジション】中堅手兼投手 【主な打順】三番 【投打】左投左打 【身長体重】147㎝45㎏ 【好きなプロ野球選手】吉田正尚(レッドソックス) ※2024年1月10日現在   父親が背番号30、息子は背番号10で目指すは「小学生の甲子園」こと全日本学童大会初出場――。まさしく“学童野球あるある”の父子鷹だ。  47都道府県で唯一の登録3ケタ、1000チームを超える東京にあって、昨秋の新人戦は準優勝。寺村俊監督は秋田県の横手高で主将を務め、早大時代に故・応武篤良監督の薫陶を受けている。  そしてキャプテンの寺村陸は、2人兄弟の長男坊。「三番・中堅」でスタメン出場し、リリーフ登板から勝ちゲームを締めるまでが主な役目だ。 「チームではマックで全国大会(全日本学童)に出るのが目標。個人ではDeNAジュニアに入りたい(NPB12球団ジュニアトーナメント出場)」  新年の抱負をそう語る寺村は、フィールドでは闘志満々の頼もしいリーダーだ。150㎝にまだ届かない体を存分に使い、打っても守っても投げても躍動感に満ちている。  とりわけ目を引くのが、ダイナミックな投球フォームだ。一本足で立つまでに、予備動作とその反動も利して片ヒザを胸近くまで引き上げてくる。これは2023年度の巨人ジュニアでもプレーした、東京・高島エイトの鈴木真夏選手(現6年)の投法を手本にしているという。 「その投手(鈴木)が大会で6連続三振を取ったのを見ていて、お父さんにも『マネしてみたら』と言われて。やってみたら球もいくし、タイミングを外せたりもできるので続けています」 5年秋の時点で最速100㎞超。「ピンチの場面のほうが球が速くなる」  一本足の体勢でグラつくこともなく、リリースのポジションも理想的だからボールに勢いがある。昨年10月の新人戦準々決勝、駒沢公園野球場でマークした101㎞が最速で、「6年のうちに115㎞を投げたい!」と鼻息が荒い。  通算の本塁打数は、昨秋の新人戦終了時点で35本前後だった。打つフォームには力みやムダな動きがなく、素直に鋭くバットが振り出されていく。 「引っ張るのはいつでもできる。良いときは逆方向の外野オーバーが出ます。チャンスで気持ちが高ぶりすぎないようにして、打てるようになることを今は目指しています」  一番のこだわりは打撃で、打者として大成する未来像を描いているという。 通算35本塁打超。「チャンスでホームランが打てるようになりたい」...

あの金に輝くのはキミか!? 全国V2への急先鋒

あの金に輝くのはキミか!? 全国V2への急先鋒

2024.01.09

【2024注目の逸材】 やまだ・たくと 山田拓澄 ※プレー動画➡こちら 【所属】大阪・新家スターズ 【学年】新6年(現5年) 【ポジション】中堅手兼投手 【主な打順】一番 【投打】左投左打 【身長体重】153㎝47㎏ 【好きなプロ野球選手】吉田正尚(レッドソックス)、山本由伸(ドジャース) ※2024年1月8日現在  2024年度の「主役候補の筆頭」と言っていいだろう。山田拓澄が、新年を迎えて早くもその株をまた上げている。  3月に卒団する現6年生たちと挑んだ堺市長杯の決勝(1月7日)で、オリックスジュニアでもプレーした1学年上の本格派右腕からランニングホームラン。試合も4対0で制し、参加105チームの頂点に輝いている。 「打撃・足・肩の3つがそろっているし、どこまで伸びるか、楽しみですよね。ウチからオリックスジュニアに入った『宮本(一希=現6年)より上やないか!?』とも言われ始めてます」(千代松剛史監督) 2023年8月6日、全日本学童1回戦(対石川・館野学童野球クラブ)。5年生の山田は全国初打席で右へエンタイトル二塁打を放った  新6年生の世代で、山田ほど全国舞台を知る者はほかにいない。「小学生の甲子園」こと夏の全日本学童大会は、一昨年の4年時も背番号27でベンチ入り。3位に輝いたチームで出番はなかったものの、5年時の昨夏は六番・中堅で6試合フル出場。1回戦で3打数3安打の二塁打2本と、初優勝することになるチームを持ち前の打棒で波に乗せた(個人成績詳細は表参照)。 「夢に思っていた全国制覇だったので、達成できてうれしかったです」  東京・レッドサンズとの準決勝では、2回にライトへサク越えソロ。2年前の準々決勝では2つ上の兄・航大(和歌山打田タイガース)が先制ソロを放っており、山田兄弟は至難の夏の全国舞台で一発を放ったことになる。 2022年夏の全日本学童では2つ上の兄・航大が準々決勝で先制本塁打を放っている(写真は3回戦) 「(兄とは)今は一緒に練習していないけど、ケンカはよくします」  2人兄弟の弟はそう語る一方で、「新チームでは背番号0で、センターを守って一番を打ちたい」と意欲を燃やす。新家スターズには、主将とは別に攻守の大黒柱が「0」を背負って一番を打つという伝統があり、実は2年前にその大役を全うした中堅手が、山田の兄だった。 「ライナーの速い打球を打てるのが自分の良いところで、全国のホームランで自信を持ちました。でも、どんなピッチャーも打てたわけではないので、もっと練習が必要だと思っています」 去る12月のポップアスリートカップ全国ファイナルも六番・中堅で初優勝に貢献  全国大会でも勝ち進むにつれて、対峙する投手のレベルも高くなる。それも肌身で感じた山田に慢心はない。最上級生となる今年は、内外からのプレッシャーが増すことも覚悟しているという。 「ちゃんとできるかな、という不安も少しありますけど、外の目はあまり気にしない。自分たち(新6年)もまた全国優勝して、最高の夏にしたいです」...

二刀流で関東準V。夏の全国の扉を開けるか!?

二刀流で関東準V。夏の全国の扉を開けるか!?

2024.01.07

【2024注目の逸材】 かねこ・るい 金子 塁 ※プレー動画➡こちら   【所属】埼玉・西埼玉少年野球 【学年】新6年(現5年) 【ポジション】投手兼一塁手 【主な打順】三番 【投打】左投左打 【身長体重】155㎝55㎏ 【好きなプロ野球選手】岡本和真(巨人)、藤川球児(元阪神ほか) ※2024年1月5日現在  年末恒例のNPB12球団ジュニアトーナメントは、学童球児の夢の祭典。この舞台の経験者が毎年のようにドラフト指名されており、今では1球団16人のメンバー入りがひとつのステイタスにもなっている。  西埼玉少年野球は先日の2023年大会まで、4年連続でNPBジュニア選手を輩出中。さらにこの2024年で「5年連続」に更新される可能性も高い。  三番の金子塁と、四番の白垣大耀(下写真)。世代でも抜けた存在の、左打者ふたりがいるからだ。チームは昨秋の新人戦で埼玉大会を制覇(4年ぶり2回目)。続く関東大会は、銀メダルに輝いている。 金子と並んで埼玉屈指の左スラッガー・白垣大耀  ふたりが大車輪の活躍を遂げたことは言うまでもない。ところが、その年末になって、綿貫康監督に対して金子がこう直訴してきたという。 「ボクはNPBジュニアのセレクションを受けるつもりはないので、来年もキャプテンをやらせてください」  背番号10の自負と覚悟が、金子を突き動かしたのだろうと指揮官は語る。 「驚きましたよね。チームを引っ張って夏の全国大会に行くんだという並々ならぬ決意であり、試合に出られないメンバーの思いも汲んでの責任感もあるんだ思います。新6年生だけでも13人いますからね」(綿貫監督)  金子は左投左打の二刀流。際立つのは体幹の安定とバランスだ。左腕もバットもよく振れている上に、投じる球もスイングも精度が高い。 「岡本和真選手(巨人)が好きです」  打ってはサク越えアーチが20本以上、ランニングホームランも加えると通算30本塁打は超えているという。昨秋の県大会では、逆方向の左中間深くへのエンタイトル二塁打もあった。  投げるほうの憧れは“火の玉ストレート”を武器に、阪神やMLBで活躍した藤川球児氏だ。...