最終日の準決勝2試合の勝者は、8月26日開幕の横浜銀行カップ(県大会)出場権も得る。第1試合は5回を終えて3対3と競った内容となり、第2試合は打者13人で10得点という超ビッグイニングが生まれた。
※記録は編集部
(写真&文=大久保克哉)
3位/戸塚ACFホークス(戸塚区)
■準決勝1
吉 沢 001204=7
戸 塚 00030 X=3
【吉】大村、吉岡、宮原-芭蕉
【戸】鈴木、齋藤、穂満-濱田
本塁打/伊藤(吉)
3回に先制した吉沢は4回に宮原が2ランスクイズバントを決めて3対0に
2回までは両先発が、走者を追いながらも粘投で互いに無失点。試合は中盤から大きく動いた。
3回表、吉沢は四番・猪俣伊吹が左前打に二盗と敵失で三進すると、続く平川圭が中前にゴロを転がして先制する。さらに4回表には、一死二、三塁から二番・宮原瑞樹が2ランスクイズを決めて3対0とリードする。
対する戸塚は4回裏、四番・齋藤壮馬から七番・小川一輝(5年)まで4連続長短打で試合を振り出しに戻す。
4回裏、戸塚の4連打で3対3に。写真上から齋藤の中前打、鈴木の適時二塁打、河内(5年)の左適時打、小川(5年)の中前適時打
イーブンペースを打ち破ったのは吉沢の5年生、九番・右翼の伊藤新だった。まずは5回裏の守りだ。一死二、三塁のピンチで、戸塚の五番・鈴木蒼真主将が打ち上げた飛球を捕球すると、本塁へダイレクトの好返球。間一髪で三走を憤死させる併殺で相手の勝ち越しを阻むと、直後の6回表に先頭打者として大仕事。「打ったボールは真ん中。快心の当たりでした」と振り返る、左越えのランニングホームランを放った。
5回裏、一死二、三塁からの右飛を捕った伊藤(5年)が本塁へダイレクト送球(上)。タッチアップしていた三走・杉浦晃斗が憤死(下)
これで勢いに乗った吉沢は、宮原と三番の5年生・小谷心優の連打や敵失などで7対3と突き放す。そしてケガから復帰してきたという宮原が6回裏二死から久々に登板し、三塁ゴロで締めて決勝進出を決めた。
6回表、吉沢は5年生の小谷(上)が右へタイムリー。五番・平川(下)は3回の先制打に続くダメ押し打
●戸塚ACFホークス・鈴木蒼真主将「負けていてもみんなで声を出して盛り上げたり、士気が上がるのがチームの良さです。決勝も同点までは追いつくことができたし、この大会は逆転勝ちも多くて、みんなで笑ってできたのが一番良かったなと思います」
3位/明神台リトルグランパース(保土ヶ谷区)
■準決勝2
天神町 1010=11
明神台 000=0
【天】横山-末次
【明】田南、蛭子井-雑賀
本塁打/森島(天)
1点を追う明神台は2回裏、五番・庄司(上)と六番・大井(下)が連打も無得点
1回表、四球や盗塁、内野ゴロで天神町が無安打のうちに先制する。明神台は五番・庄司遙馬と続く大井佑海の連打から一打逆転のチャンスをつくるも、天神町の先発左腕・横山祐介が踏ん張って無失点で切り抜けた。
肩の負担と疲労軽減のため、自らコンパクトなテイクバックに修正したという天神町の左腕・横山が3回無失点で完投
試合は3回表、一気に動いた。敵失や内野安打などで天神町が2点目を奪うと、五番・守重遼が左打席から右中間を破る2点三塁打。さらに四球や失策、七番・箱山恵一郎と八番・齋藤篤志の連続タイムリーで6対0に。イニング2巡目に入った打線の勢いは止まらず、二番・森島弾の左越え3ラン(ランニング)でついに11対0となった。
3回表、天神町が打者13人で10点を奪った。写真上から五番・重守の2点三塁打、七番・箱山の中前適時打、八番・齋藤も中前適時打
打者13人で10得点という超ビッグイニングで試合時間の多くが消化され、3回裏に横山が3三振を奪ったところでゲームセットとなった。
準決勝こそ大敗も、明神台は過去最高の県3位。「子どもたちに感謝しています」と18年目の瀬戸監督
●明神台リトルグランパース・瀬戸篤志監督「最終日はグラウンドも広くて、子どもたちもちょっと緊張していたと思うんですけど、悪い流れを止められなかったのは監督の責任だと思っています。県大会で3位はチームの最高成績で、ここまで来られたことは誇りですし、私たち指導者を連れてきてくれた子どもたちを褒めてあげたいと思います」