第22回京葉首都圏江戸川大会の決勝は2月24日、江戸川区・水辺のスポーツガーデンで行われ、カバラホークスが船橋フェニックスを10対6で下して、参加61チームの頂点に輝いた。2年前の4年秋に東京王者となっているカバラは久々の戴冠で、2年ぶり5回目の優勝。船橋は大会2連覇はならなかった。同日の3位決定戦は、越中島ブレーブスが品川ドリームキッズに7対0で勝利し、銅メダルに輝いている。
※記録は編集部、学年の未表記は新6年生
※※優勝・準優勝チームのインサイドリポートは近日中に公開します
優勝/カバラホークス
[東京・足立区]
準優勝/船橋フェニックス
[東京・世田谷区]
■決勝
◇2月24日 ◇水辺のスポーツガーデン
カバラホークス(足立)
10027=10
00006=6
船橋フェニックス(世田谷)
【カ】亀田、赤坂、長野-田中
【船】高橋、中司、藤本-佐藤
本塁打/小澤2、亀田、木原(カ)、前西、桜井(船)
【評】先攻のカバラホークスは初回、一死から二番・石井心結が右前打で出塁。二死後に石井が二盗を決めると、直後に四番・亀田淳斗が左越えに長打性の当たりを放った。打球の勢いが良すぎたために、左翼フェンスに邪魔される形で、亀田は二塁で刺されてしまったが、それでもカバラは小気味良い先制パンチで1点を奪うことに成功した。
カバラは今大会初先発の左腕・亀田が力のある速球とスローボールの緩急に加え、クイックも交えて船橋フェニックスの強力打線に的を絞らせず、3回をゼロ封。しかし、打線も2回以降は船橋先発の高橋泰生に抑えられ、試合は一転してこう着状態となった。
再び均衡を破ったのはカバラ。4回表、二死から五番・小田颯心が右前打で出塁すると、続く小澤蒼大主将が左翼フェンスを越える2点本塁打。さらに5回表、二死満塁から亀田が左へサク越えの満塁弾を放つと、小田の四球後に小澤主将が2打席連続となる2ランを左翼奥の旧江戸川に放り込む。さらに木原颯太もソロ本塁打と、一挙7点を奪って、その差を10点に広げた。
さすがにセーフティリードと思われたが5回裏、船橋打線がようやく爆発する。四球と内野ゴロ失策、さらに四球で塁を埋め、四番・佐々木暦望の左前打で1点を返すと、二死後に前西凌太朗がレフトへサク越えの満塁弾。続く桜井翠は相手中堅手の頭を大きく越えるランニングホームランを放ち、一気にその差を4点まで縮めた。
流れは俄然、船橋に。しかし、そのとき、無情にも90分の試合制限時間を告げるタイマーが鳴った。四球に続く遊ゴロをカバラの遊撃手・石井がきっちりとさばき、激戦に終止符が打たれた。
○カバラホークス・斉藤圭佑監督「やはり、簡単には終わらせてもらえませんでした。船橋さん相手では、何点あってもセーフティリードとは言えないですね。秋の新人戦では、都大会の1回戦でやられた相手でもある。選手たちにも気合を入れていこう、と話していたので、リベンジできてよかったです。(準決勝まで失点ゼロ)4年生のころから、守備は徹底的に鍛えてきた思いがあります。怖いのはやはり、フォアボールとエラーですから。なんとか守り切れてよかった。すぐに足立区の全日本学童予選が始まるので、いい弾みにしたいですね」
●船橋フェニックス・森重浩之監督「序盤に点が取れていれば、というのはあります。クリーンアップに1本が出なかったのもありますが、チャンスでスクイズを失敗するなど、攻撃でのミスも大きかった。1つのプレーで流れは大きく変わる。これは選手にも言い続けていることなんですが、今日はずっと、流れが相手にありましたね。最終回の得点は、たまたまですよ。(3年連続の全日本学童出場がかかる)今年は去年や一昨年の選手たちに比べると小粒ではありますが、力はつけてきていると思います。世田谷の春季大会もすぐそこなので、まずは世田谷で勝てるように頑張ります」
船橋の先発・高橋(上)は4回まで力投。カバラは大会初先発の亀田(下)が3回無失点とゲームメイク
カバラは1回表、石井が右前打(上)で先制の口火に。船橋は3回裏一死二塁から、佐藤主将がチーム初安打(下)で好機を広げるも、得点ならず
3回表二死一、三塁からの重盗に対し、船橋が1-4-3-2の転送で本塁タッチアウトに(上)。だが、カバラは4回表、六番・小澤主将の左サク越え2ラン(下)で3対0に
5回表、カバラの四番・亀田が左サク越えの満塁本塁打を放つ(上)。さらに小澤主将の2打席連続アーチに、木原もソロアーチ(下)で続いて10点リードに
5回裏、船橋は前西の満塁弾(上)や桜井のランニング本塁打(下)で6点を返すも、攻撃終了後にタイムアップ