コラム

なびかぬ学生を、親の気を知らぬだろう指導者が理解できるのか

なびかぬ学生を、親の気を知らぬだろう指導者...

2023.06.28

【編集長コラム】第5回 「自分を犠牲にしてチームに尽くす。そういうことを今の子たちは嫌がる。みんな自分が試合に出て、自分が打ちたいんです…」  大学野球の強豪チームの監督の嘆き節。試合後の会見でそれを聞いたのは2年前だったが、かつての私なら激しく同調していたに違いない。  四番バッタークラスを集めて並べたところで、必ずしも勝てない、というのは一昔前のプロ野球で実証されている。侍ジャパンが世界一に返り咲いた先の第4回WBCでは、近藤健介(ソフトバンク)、中村悠平(ヤクルト)らワキ役の渋い働きも効いていた。また本来なら主役級の巨人の四番・岡本和真は本職ではない一塁を守り、大会序盤は低調ながら最終打率は.333、四死球はチーム最多の9つあった。  それらはつまり、打線が文字通り「線」になっていたことの裏付け。その目的は「勝利」でしかなく、多少なりとも個々の自己犠牲の精神が介在していたとも思われる。  大谷翔平(エンゼルス)が当たり前のように二刀流でプレーし、MLBデビュー直前の吉田正尚(レッドソックス)が自ら侍入りを望んだのは、自身の夢舞台だったからだという。一方、一選手としての損得から二刀流や侍入りを固辞する決断もありえただろうし、負傷した際など相当なリスクも覚悟の上での英断であったと私は思っている。 「でも、監督!」  ともあれ、そういう大なり小なりの自己犠牲をはらむ攻撃が、相手より多くの得点を稼ぐ(=勝利)可能性を高める。これは学生野球も同じだろう。しかし、私は冒頭の指揮官の嘆きに対して、こう問い直してみたかった(実際にできない根性なしです)。 「でも監督、4年間の学費と寮費で親たちがいくら負担しているか、ご存知ですか? その額を知っていたら、何が何でもメンバーに入ってヒットの1本も打ってやろう! という大学生の心情は理解できないではありません」 学生野球の聖地「神宮球場」。ここに憧れるのは学童球児だけではない。全国の多くの大学チームがここでの頂点を目指している  その野球部の費用(学費+寮費)の額を私は知らないし、私立と公立の違いや在籍する学部学科、地域などによってもバラつきはあるという。大学でもガチンコで野球をやりたい、その上の社会人やプロの夢も抱いている、という高校3年生の最も大きな受け皿は私大の野球部で、首都圏では費用がざっと「1000万円」前後である。これらは3年ほど前、私自身が息子の野球部の進路説明会で聞いたものだから、間違いない。  恥ずかしくも、長いこと野球報道の世界に身を置きながら、私はその瞬間まで費用のスケール感をまるで知らなかった。しばらくして、高校の野球部寮から一時帰省してきた息子が「進路未定」であることを確認してから、「1000万円」も伝えた上で、このように話した。 「1000万円は正直、今の我が家には軽くない。ただ、それはトーちゃんの問題だから、オマエが気にすることじゃない。オマエが小さいころからどれだけ頑張ってきたのか、トーちゃんはよく知っている。だから、大学でも死ぬ気でレギュラーを取って活躍するために頑張り抜く、という決意ならおカネのことは何も心配するな! でも、そこそこやれて思い出になればいいかな、くらいに考えているなら、大学野球はそんなに甘くないし、体育会ではなく、サークル活動で野球をしてくれ…」  それから取材者の私には新たな視点が生まれた。端的に言うなら「親目線」。春の大学日本一を決める全日本大学選手権、秋の王者を決める明治神宮大会は、高校野球の甲子園ほど知られていないが、出場するだけでも至難で誇りである。またその舞台からドラフト候補になる選手も少なくない。  他方、親目線からはスタンドの応援席、そこにいる学生服(控え部員)の数や雰囲気も気になる。そして試合後の取材などで時間に余裕があれば、メンバー外の部員たちは試合組にどういう関わり方をしていて、普段はどういう活動をしているのかを聞いたりもした。  一概には言えないが、残念ながら大量のメンバー外の「飼い殺し」状態も珍しくはない。「放置プレー」と言い直してもいいが、どちらにしても親とすれば憤懣やるかたない。当事者の大学生だって、名門大の「野球部出身」という肩書きと引き換えにする、圧倒的に無為な時間の何と長いだろうことか…。 大監督に「NO!」  千葉県の国際武道大には、岩井美樹監督という名伯楽がいる。満68歳。2017年と18年は大学選手権準優勝、22年秋には大学球界最多のリーグ戦700勝を達成した。前任校の東海大(首都大学リーグ)で133勝、これに武道大(千葉県大学リーグ)での勝利も加えた最多レコードはなお更新中で、プロ球界へ送った教え子も多数いる。  そんな名伯楽の命に「NO!」を返して、「オマエみたいなヤツは初めてだ」と言われた大学生がかつていた。その彼が、およそ四半世紀前をこう回想する。 「大学野球(春・秋にリーグ戦)では、だいたい3年生までにメンバー(約30~40人)に入れなかったら、裏方に回るんです。マネジャーとか学生コーチとか。当時のウチの大学(武道大)もそうで、私は3年春もメンバーになれなかったので、選手として先々を続けていくのは難しいんだなとは悟りました」  そして案の定、名伯楽からの「学生コーチをやれ!」という指示にはしかし、頑として首を縦には振らなかった。学童時代からチームの中心で、高3夏には甲子園でもプレーした実績とプライドもあったのだろう。 「そんなに落ち込まなかったし、野球が好きだったんでしょうね」  前代未聞の引退拒否。恩師に盾を突く形となっても現役にこだわり続けた彼はその後、メンバー組の打撃投手なども買って出てチームに帯同。そして4年春のリーグ戦では初のメンバー入りも果たす。リーグ優勝後の大学選手権は登録外も、聖地「神宮球場」までメンバー組と行動をともにしたという。 無名監督の気付き  卒業後の彼は高校の保健体育科の教諭となり、千葉県の私立高校で硬式野球部の監督に。 「目指していたのは甲子園だけです」...

次世代練習ボールはこれだ!~見づらくなる?見えやすくなる?~

次世代練習ボールはこれだ!~見づらくなる?...

2022.12.19

皆様、早速ですがこのような悩みを抱いたことはないでしょうか? ・送球する方向を先に見すぎてボールから目を切ってしまう。・フライの落下地点の予測が苦手 上記のお悩みを解決するためフィールドフォースは徹底分析しました。そこで誕生したのが、このカラーボール(ブラウン/ブラック)です! 内野手特有のボールから“目”を切りがち!どうして、目を切ってしまうのでしょうか。これはボールが白く、視えてしまうのが原因と弊社では考えました。見えてしまうから、ここに来ると予測が出来てしまう。そのため、最後までボールを見る事が出来ていないのではないでしょうか。しっかりとボールをキャッチできない原因となってしまいます。また、ボールを最後まで見ない事で余計にランナーが気になり、焦ってしまう原因にもなります。 しかし、これをどう指導していいかわからない。そんな声を頂いています。そこで弊社が開発したのが、「カラーボール ブラウン」!!!これは地面と同色のカラーとなっており、集中して見ないとボールがどこに行ったか分からなくなってしまいます。そのため、“最後までボールから目を離さない”癖がつくようになります。これでノックするだけで、守備力向上が見込める商品となります。   外野手はフライ処理が多いですね。次の送球動作スムーズに入るためにも大切なのが、落下地点に速く入る事です。しかしこれがなかなか難しいです。ボールとの距離感と予測力が非常に大切になります。この感覚を養うために「カラーボール ブラック」が誕生しました。ボールを黒くすることにより、ボールとの距離感をわかりやすくし、雲や晴天によってボールを見失ってしまう事を減らすことが出来ます!より分かりやすく、距離感をつかむことが出来るため、距離感と落下地点の予測能力を養う事が出来ます!     この2つの練習ボールを使うことにより、内野手/外野手で大切な能力をすぐに獲得する事が出来る商品です!!!また、ボールの汚れが気にならないというメリットも兼ね揃えております。バッティング練習でも見えづらい事空集中力をさらに向上する事が出来る商品となっております!使用方法は様々あると思いますので、とっておきの練習方法を見つけてみてはいかがでしょうか!! ↓↓2個入り!※https://www.fieldforce-ec.jp/products/156899745

新しい形態の野球オンラインレッスンが誕生

新しい形態の野球オンラインレッスンが誕生

2022.12.19

皆様、こんにちは。 今回は”新しい形”の野球オンラインレッスンについてご紹介させてください。 その名も、 F A S (フィールドフォース アドバイザリー サポート) これまでフィールドフォースでは「野球塾エースフォー」をはじめとした、野球スクール事業を手掛けてきました。 この度、より多くの選手をサポートしたいという想いから、 オンラインレッスンを開始する運びとなりました。     こんなお悩みないですか? 〇野球用品が高い 〇野球を経験したことがないから教える事が出来ない 〇チームの監督コーチになかなか悩みを伝える事が出来ない 実際に野球をプレーする子供達、全力でプレーする子供達に対して、全力でサポートするお父さんお母さん。それぞれにお悩みがあると思います。 更に現在、コロナウイルスの影響を受け、なかなかチーム練習もない状況が続いています。野球が出来ない事に対してストレスを抱えている子供達も少なくないと思います。また、自宅で練習をしようとしても、集中力を持続するのも難しく、飽きてしまう子供達も多いですよね。 そんな中、野球をプレーする選手・選手を支える親御様のどちらの悩みも解決しようと始めたのが、 「FAS」です! 新しい形のオンラインレッスンと述べましたが、皆様から頂いたお悩みから、 他にはないオンラインレッスンが誕生しました。 野球用具の高級化が騒がれている中、 弊社自慢の練習効率を上げるトレーニングギアをベースとするオンラインレッスンです。   「プレーヤーの真の力になる」を合言葉に、日々商品企画・開発を行っておりますが、...

野球用品の適正価格を守るために

野球用品の適正価格を守るために

2022.12.19

値上げ続きの時代に挑戦 昨今、巷で聞こえるのは、値上げのニュースばかり。 石油(ガソリン)にはじまり、生活必需品から食料品まで、あらゆるものの価格が上がっています。原材料や資材、生産国である中国の人件費、物流コスト増大と、多くの企業が収益悪化で 頭を抱えています。 当然 フィールドフォースも例外ではありません。 外部的要因をもろに受け、多くの難題が山積しております。 しかしながら、世の中の流れに沿って、簡単に値上げをしてもよいのだろうか? このようなご時世だからこそ、価格維持にとどまらず、価格を下げることへの挑戦をすべきだと思います。高価格化に歯止めがかからない野球用品。経済的な問題で野球を断念するケースもある中、このままでは ますます 野球はお金持ちのスポーツになってしまいます。 フィールドフォースは商品の適正価格にこだわって、野球をする子供たちを応援していきたい。商品の価格は、フィールドフォースからのメッセージでもあります。 フィールドフォースの代名詞「オートリターン・フロントトス」「スウィングパートナー」の価格・仕様リニューアル ▼オートリターン・フロントトス 品番:FTM-270AR 本体価格:¥13,200(税込)→ ¥9,900(税込) マシンから上がったトスを、目前のネットに向かって打ち込むと、転がり落ちたボールがそのままマシンに戻り、再びセットされる。この連続により、パートナー不要・ボール拾い不要でトス打撃を延々と続けられる「オートリターン・フロントトス」。 発売当初から 勢い衰えず売れ続けているベストセラー商品です。 今回のリニューアルのポイントは、近い距離でのコントロール精度を上げ、よりネットに近い場所で打てるようにしたこと。これにより、打球がフレーム枠内から外へ飛び出しづらくなる。またマシンに付属しているレールを短く、ネット下部を地面からより低くすることで、ネット前面の面積も増えました。   ▼スウィングパートナー 品番:FBT-360 本体価格:¥6,380(税込)→¥5,940(税込) 目的意識なく回数をこなす素振りよりも、コースや高さ、インパクトを意識した素振りを 実現できる素振り練習のパートナー。...