グラブ工房長が設計から手掛けたこだわりのトレグラ
平裏縫製時(グラブの内側の手を入れる部分)には脱力した自然な手入れ感を追求しており、この形をベースにトレーニンググラブが出来るのではないかと考え開発を決めました。
グラブに使う革の『端材』って?
多くの野球のグラブは牛の革でできています。
1頭分の牛を半分にした半裁と呼ばれる革から約4個のグラブ作ることが可能です。
しかし牛も生き物なので、生きている間の擦り傷や虫刺されの痕、伸びた部分など・・・傷やシワがある部分もあります。
その部分は見た目の問題でグラブ製作では使用されず、廃棄されてしまうことがほとんどです。
この廃棄されてしまう部分を『端材』と呼んでいます。
そしてグラブ工房長の篠原はSDGsの考えが普及していることもあり、グラブに使えないからといって廃棄するのではなく、この端材と呼ばれる部分を使ってトレーニンググラブを開発することを決めたのです。
ファーストサンプルからの改良
ファーストサンプルからの改良点
- 捕球面に補強をし、厚みも1.0mmにして捕球時の痛さを軽減
- 手の甲のバンド部分をボタン式に変更しサイズ調整を検討
- 指先も丸くして引っ掛かからずスムーズな捕球ができるように
- ウェブの先端に切り込みを入れて柔軟性が増し、捕球範囲も拡大
それでもセカンドサンプルも改良の余地あり
セカンドサンプルからの改良点
- 通常のグラブと同じタイプのバンド形状にし、レースを締めてサイズ調整可能に
- 捕球面の補強を厚くし、厚みは1.0mmから1.1mmに改良して硬式球でも衝撃を緩和
- 親指小指ともに指かけを取り付けて、一人一人に合わせた調整を可能に
\その名もフィールディングマスター/
グラブ職人として
フィールディングマスターは私自身初めて、自分自身で紙型作成(設計)を行ったグラブです。
今までは協力工場と共同で設計や開発をしていた為、着手してから早々に形になりましたが、今回は初めての体験だったため、「どのようにしたら立体になるのか」「どの角度にすれば自然な手入れ感が生まれるのか」等々、多くの壁にぶち当たりました。
サンプルを作っては現役社会人野球選手の社員達に使用してもらい、意見をもらい、自らも使用して調整を繰り返し、やっと納得のいくこだわりのトレーニンググラブが出来上がりました。
とても思い入れの強い商品の1つです。
サイズ調整もしやすく子どもから大人まで使用可能なこのグラブは、程よい丸みがあり無駄な力を入れずに手にはめる事ができます。
そのため、脱力した自然な捕球動作が身につき守備力向上に超効果的なトレーニンググラブです。
革は天然物の為、牛が生きていた証である、自然な傷やシワがある事を改めて伝える事が出来るきっかけになった商品です。
フィールドフォース グラブ工房
〒121-0801 東京都足立区東伊興1-9-15
TEL 03-5809-5909 (営業時間:土日祝を除く9:00~18:00)
グラブ職人に相談をしながらグラブやミットのオーダー可能!
使用しているグラブやミットの修理も可能!
心から子ども達のことを考えている野球用品メーカーの社長そして社員達の商品開発への挑戦は終わることなくこれからも続きます・・・