こだわったのはデザインじゃない
まず初めに記載しておきたいことは…
今回開発した女子野球選手向けのグローブ(グラブ)でこだわり抜いたポイントは…
見た目やデザインではなく、捕球のための機能性であるということです。
グローブの機能性に関して、記事の後半で井端監督にも評価していただいています。
2024年8月25日更新
目次 |
デザインではなく捕球を重視 |
親指~小指までの操作性 |
手口のフィット感は当たり前 |
さまざまな捕球でテスト |
井端監督からもうれしい評価を |
女子野球出身の社員がプロデュース |
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デザインではなく捕球を重視
2010年頃から女子野球界は急速に発展しており、学童~一般まで女子野球選手の数も年々増加しています。
野球用品やグローブ、ウェアにおいて「女子用」「女子選手用」「女子モデル」そんなキャッチコピーで販売されているものには…
〇女子っぽいカラーリングやデザイン
〇女子向けに小さくしたり細くした仕様
と、見た目や安易な特徴を打ち出したものが多く存在します。
今回新しく型から開発した女子硬式野球選手向けのグローブは、カラーリングやデザインではなく、選手に1番求められる『捕球のしやすさ』を追求しました。
親指~小指までの操作性
良いグローブとは?
捕球のしやすさ、捕球のための操作性の良さが求められます。
青い部分:内部革パーツの指先の厚みを可能な限り薄くし、ハンドリング時の軽さを実現
黄色い部分:女性の手でも親指と小指がしっかりとホールドされ、親指・小指の両端まで思い通りに動かせるよう、指かけを改良し調整
緑の部分:逆シングル等でもボールを掴めるように、奥行きがあり、ポケットがしっかりと作れるウェブ下仕様に型を改良
全体的に土手から捕球位置に重心があり、先端へかけて軽く感じる型になっています。
手口のフィット感は当たり前
女子野球選手向けに開発したので、男性基準に作られたグローブより、手入れ部分のフィット感が良いことは当たり前です。
開発初期からバンドの紙型を修正し、男性ではきつく感じる程度の手口サイズ、レースの通し方にしています。
さまざまな捕球でテスト
親指・小指のホールド感と力の伝達+各指先の軽さ+ポケットの深さ+手口のフィット感が合わさって、扱いやすくさまざまな捕球を想定した操作性の良いグローブとなっています。
一度は開発をストップしたことも
納得のいかなかったサンプルも
女子野球用グローブをつくろう。と企画し始めたものの、長い間思うような型の開発ができず模索していた期間がありました。
親指と小指の両端まで力が伝達している感覚や、指先までの操作性に妥協ができずに迷走していたのです。
そこで、日本製硬式レザーでの開発にシフトしました。
最高級の革の品質を活かして、強さを残しつつ軽量化することに成功し、女子選手にも人気のサイズ感を元に型の改良にも成功しました。
井端監督からもうれしい評価を
フィールドフォースとパートナーシップ契約を結んでいる井端弘和さんに、開発した女子用グローブの新型を見ていただくことができました。
言わずと知れた守備の名手であり、数々のプレーでチーム・そして日本を救い、野球ファンを魅了してきたレジェンドです。
そんな、井端さんからのコメントを一部ご紹介します。
『これはこう動く。こう捕る。というのがわかるグラブだね』
『もちろん使い方が違う人もいるから、他の型もあるといいね』
『多少僕のグラブに近いものはあるなと!』
自信をもって開発したグローブに非常にありがたい評価、お言葉をいただきました。
井端監督、お忙しい中お時間を作っていただき本当にありがとうございました!
女子野球出身の社員がプロデュース
フィールドフォースが運営する、Glom(グロム)というグラブブランドで販売を開始したこのグラブは、女子野球選手としてプレーしてきたフィールドフォースの女性社員:小林が企画から型付けまでプロデュースしました。
女子プレーヤーの真の力になるために
そして、型の開発はフィールドフォース/Glomのグラブ工房:篠原工房長が、改良・試作を重ねて完成しました。
生産は、最高級の日本製ステアレザー(ジュテルレザー社製)を使用し、東京都足立区のグラブ工房で行っています。
『ほかのポジション用も開発してください!』
ありがたいお声がたくさん届いていますので、早速第2段へと取り掛かります。